いよいよ口頭審理開始!  再審査請求・参加日記【後編】

 ◆ 労災保険、再審査請求の為、東上。

労災保険について再審査請求について、労働保険審査会の公開審理に出席する為、東京へ行ってきました。

審査会場までの様子は”厚労省の対応に不服あり!  労働保険審査会・参加日記【前編】”

事件の概要と対策は”再審査請求の事件の概要と対策  再審査請求・参加日記【中編】”
でご覧下さい。


 ◆ いよいよ審査会会場へ

審査会控え室で待っていた我々に、係員が会場への移動を促します。いよいよその時が来ました。出席者3人、緊張の面持ちで8階へ向かうエレベーターに乗り込みます。そのまま会場入り口に案内され、扉が開きます。

開くと、驚くべき会場が待っていました。事前に情報収集しており、かなりの人数の関係者がいるので、相当プレッシャーは感じるだろうと予想はしていましたが、思いの外立派な会場の為、それだけでも圧倒されてしまいます。

一般的な感覚で、長机が並んでいて、そこにずらっと審査員初め関係者が並んでいるのかと思っていました。が、あに図らんや。それぞれ独立した専用の立派な机があり、それぞれの位置についています。正面から見ると、中央の審査長を中心にまるで陣形を組むかのようで、人の数以前に、その陣容に驚かされてしまいました。しかも、それほど広い部屋でもないのに全員の各机には立派なマイクが二つずつあります。どうやら速記官という人が専門に速記をするのですが、同時に全ての発言を録音するらしく、速記録と同じ机にはどこぞのDJかテレビ局にあるようなマイクミキサーがあります。


 ◆ 審理会場の陣容

予想もしなかった目の前の光景に、一瞬ひるんでしまいましたが、すぐに気持ちを切り替えて挑まなければ気圧されると思い、グッと胸を張って入場します。落ち着いて見回してみると、入って右側、審査員たちと向かい合うような形で我々の机が四つあります。その左隣には、多分厚生労働省の官僚とおぼしき人がひとり、既に座って待っています。部屋の中央に堂々と鎮座する審査長は、なかなか恰幅の良い中年の女性です。その両翼に審査員が並んでいます。審査員と我々の間の両側に、参与という労働者・使用者等の意見を代表する人たちが横向きに座っています。


 ◆ 審理開始、再審査請求の内容を陳述

自分の席に腰掛け、必要な書類を手元に出し、気持ちを落ち着かせます。

審査長が開会を宣言し、早速主張の趣旨を説明するように言ってきます。裁判ではないのですが、内容的にはそれに近く、我々は訴える側、厚生労働省が訴えられる側という形になります。そこで、訴えた我々がその内容を説明するという事になります。口火を切って私が話を始めますが、初めに「書面で提出したことと重複した事は言わないように」と注意されていましたので、書面記載以外の内容を簡潔に述べます。その後、社長が、事故の概要や請求人本人がいかに真面目で安全意識の高い社員であったかなどを証言します。

一通り請求人の意見陳述が終わると、訴えられた側に当たる厚生労働省側の官僚の意見を述べるように求められます。これは、本当に形式的なもので、事前情報の通り、「請求を棄却するよう求めます。」と一言だけ述べて終了します。


 ◆ 審査員、参与からの質問

ここから審査員、参与からいくつか質問されます。こちらが予想もしないようなことを結構聞かれました。特に、労災の怪我に至る前提の一つとして、事故の重大性を訴えていたので、その点について多くの質問が寄せられました。事故現場での事やその前後の対応は、実際に現場で指揮を執った社長がいてくれましたので、ほとんど社長に回答していただきました。その辺りは現実の対応を知っている社長に同行していただいて本当に助かりました。

あっという間に30分が経ったようで、最後に言っておきたい事はあるか、との問いかけに社長がひとしきり請求人本人の人柄と事故の重大性、現実の傷病の状態をしっかり見ていただいて検討して欲しいという事、この請求が認められる事が社会的な意義があるという事を言っていただき審理は終了しました。


 ◆ 審理終了後・・・

審査が終わり会場を出た後、エレベーターに乗りそのまま会場を後にします。最寄り駅の浜松町に向かいながら喫茶店を探し、終了後の反省会をしました。言うべき事は全て言ったという事、審理内で答えきれない事があったので、それについては書面で回答する事などを確認しました。回答及び追加の資料提出期限は審理の日から1ヶ月以内との事です。

しかし、口頭審理だけで全てが決まる訳ではないので、引き続き情報の収集に当たり、できるだけ有利になる証拠収集を続けなければなりません。まだ終わった訳ではないのです。とは言え、一息ついた事も事実。夕食がてらビールで乾杯し、しばらく語らった後、新幹線にて帰宅しました。

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まだやるべき事が少し残っていますが、良い結果が出てくれる事を切に祈っています。


審査会場までの様子は”厚労省の対応に不服あり!  労働保険審査会・参加日記【前編】”

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