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障害年金セミナー受講記 最終日編 障害年金の請求でも先を見越した戦略がものを言う

2011-09-17

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■日曜日のセミナー講師は元厚労省官僚 裏事情に期待大!!

2日目のセミナーの講師は、なんと元厚生労働省の官僚。年金事務所勤務経験もあり、その経験を活かし、今は障害年金専門の社労士をされているそうです。請求を出すだけでなく、請求される立場を経験した事もある方の話しとあって、裏話なんかも聴けるのでは、と期待は高まります。

実際、審査する側がどう言うところを気にするのか、と言ったところにまで話しが及び、請求書作成に当たって大いに参考になるものでした。

■元官僚講師の様々な手練手管の数々!

セミナーの内容は、まず、基本的な請求事務の注意点を確認した後、具体的な事例に即して、申立書、診断書それぞれについて、事細かな注意点の解説でした。

まず、基本的な事ですが、同じ症状であっても、書き方次第で大きく印象が変わるということを確認しました。そういう事は当然わきまえてはいるのですが、やはり、こういう場で講師をする程の方の経験値は侮れません。

例えば、受診を怠っていた期間についての書き方は、単にサボっていたとか治ったとか書くのは最低で、外出できる状態ではなかった、外に出るのが怖かったなど、より辛い状況であった可能性を示唆するべき。更に、勝手な判断で処方された薬を飲むのを止めてしまいショック症状が出てしまった場合は、服薬管理ができなくなるような状態だった為、そういう状況に陥ってしまった、と書くと全く印象が変わってしまいます。

■診断書は整合性を持っていなければ役人から信用されない

ここで、元官僚という立場ならではの意見がありました。

診断書を読む方としては、毎日沢山の請求に目を通します。読み易く、請求書類全体が整合性がとれたものがやはり心証が良いのです。あまりダラダラと長いだけの書類や、それぞれの書類の内容に矛盾があるような場合は、それぞれの証拠としての信用が落ちてしまうのです。まず、全ての書類の整合性に気をつけなければなりません。

そういう観点からすると、医師に診断書を依頼する時にも、その依頼の順番にも気をつけなければならないのです。全て1人の医師しか関わっていなければ良いのですが、複数の医師が関わっている場合、それぞれの診断書の内容に矛盾が生じないようにしなければならないのです。そのためには、実際の病歴と同じ時系列に沿って診断書の依頼の順番を組み立てなければならないという事です。

例えば、最初の医師に通っていた時よりも、次の医師に通っていた時の方が良くなっている、という申し立てをしているのに、診断書の内容が後の医師の書いたものの方が悪い評価になっていたのでは信憑性にかけてしまいます。この場合は、まず、先に通っていた医師の診断書を取った後、その診断書を元に、それを前提にした診断書を後の医師に作成してもらわなければならないのです。

そういったところまで気を配って、審査する方が、申し立ての内容を素直に理解でき、添付される書類がその事実をはっきり裏付けている内容にする事が大切なのです。

■医師とのやりとりは、やはりここでも重要視 診断書を要望通りに書いてもらうためには

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やはり土曜日のセミナーと同様に、医師とのやり取りこそが最も重要だという認識が示されました。

依頼主が望む結果を得られるような診断書の作成を医師にお願いできるかどうかが社労士の腕という事になります。

具体的には、まず、依頼人の望む結果を踏まえ、どのような診断書が必要なのかという事を考える必要があります。その為には、依頼人から詳しく聴き取った日常生活についての情報に基づき、まず自分で診断書の項目を埋めてみるという事が必要になります。どういう内容の診断書が望ましいのか、という事をはっきり具体的に現す事によって、医師との交渉に当たってはっきりとした指針を確立する事ができます。

その上で、その内容を、依頼人の自己申告として医師に提示します。勿論、お医者さんの見解がこれと一致するとは限りません。また、その通り書いてくれともお願いできません。医師は医学的知見に基づき診断書を作成しますが、あらかじめ見せられた本人の申告を無視するような診断書になる可能性を低くする事ができるのです。

■薬の処方履歴も大事な証拠

また、できるだけ意に沿う結果を得るためには色々な仕掛けもします。

例えば、服薬履歴。

診断書の内容には含まれない内容ですが、これをわざわざ添付する事もあるのです。薬というのは理由があって処方されるものですから、どんな薬をどれだけ飲んでいたのかという事を見るとどんな症状だったかというのもおおよそ察する事ができます。しかも、分量を数字で現す事ができるので、非常に客観性の高い証拠となり得ます。精神障害など客観的証拠の少ない事例では有効だと思います。

■あしたのために

こうした沢山の証拠をできるだけ盛り込んで診断書や申立書を作るのが望ましい事です。そして、その時には、先の事を見据えて仕込んでおく、という事も考えておかなければならないとの事。

これはどういう事かというと、最初の請求が思う通りの結果でなかった場合に、審査請求、再審査請求と次のステップがあります。その時に提出した書類に記載してある事柄の中で十分に主張ができるように、しっかりとその時に備えた材料を含めておく事が重要なのです。できれば一発で思い通りの結果が欲しいところですが、障害年金というのは書類だけのやり取りのため、どうしても意にそぐわない結果になってしまうことが多くあります。むしろ、審査請求くらいまではハナから覚悟しておいて、その為の戦略を潜ませておくくらいでないと代理人は務まらない、と。

実際、書面審査だけだとなかなか通らなかったものが、公開審理まで進んだらあっさり認定されたという事も多いとか。

依頼人本人は、どうしても先のことまでは考えられないケースが多いでしょうから、やはり冷静な代理人として、先先を見越した対応を取るように心がけたいと思いました。

■総括 2日間の研修から

2日間の研修を通して、やはり自分自身の至らなさを痛感しました。もっともっと多くの事例に当たって経験を積んで行くことがとても大事だと思います。また、実際に自分で任に当たる事ができるケースは数が限られています。様々な勉強会や書籍で事例に当たって行く事も重要だと感じました。

2日間で3人の講師の話しを聴きましたが、3人ともに共通していた事がありました。それは、診断書を含めた請求行為全体をしっかり把握してコントロールする事の重要性です。

初日の先生2人は、それを「デザイン」と言いました。2日目の先生は「整合性」という言葉を使っています。どちらも「戦略」を持って事に当たらなければならないと訴えていると受け止めました。

勿論、これまでもそうした事を意識して仕事をしてきたつもりでしたが、その具体性がまだ足りなかったようです。

今現在の請求スキームの見直しが早急に必要だと感じます。

具体的に、ヒアリングシートの見直しから始まって、医師に提出する意見書の内容も大幅に修正し、請求行為全体の「意志」自分は勿論、依頼人本人、医師に至るまで共有する事で円滑な請求が可能になるように改善していきたいと思います。

まだまだ勉強不足。そして障害年金の請求は本当に難しい。率直な感想です。だからこそ、代理人たる社労士の関わる余地があるのであり、とても社会的な意義の高い仕事なのだという事を再認識させられました。

これからも精進!精進!です。

障害年金セミナー受講記 初日編 内容充実のセミナーでお腹いっぱいに

2011-09-15

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前回のブログの続きで、先週末に、東京へ障害年金のセミナーを受講しに行ったお話です。

久しぶりの新幹線にドキドキしていたら、肝心のセミナー会場到着が時間ギリギリで焦りながら到着したところまでお話ししました。今回は、その肝心要のセミナーの話です。

セミナーは、日本法令という出版社が主催しているもので、土曜日は丸一日、日曜日はお昼まででした。土曜日と日曜日で講師もテーマも若干異なっていて、どちらもとても参考になる、良いセミナーでした。

今回は、初日のセミナーについて。

■ちょっと面白い講義スタイルで理解促進

土曜日のセミナーには講師が2人つきました。2人で講師を勤められるというのはあまり見かけないスタイルです。

また、講義の進め方も少し変わっていました。ある程度のまとまりを話した後、必ず周りの席の人と解らない点を話し合う時間をとるという形式でした。いきなりスムーズに話すのも難しいという事で、講義の最初は同じ机に座っている人と自己紹介をして下さいという始まり方。

最初は少し戸惑いながら話していましたが、何度も繰り返すうちにすっかり打ち解ける事ができました。お互い知らないもの同士だったのが、一日が終わる頃にはすっかり仲良くなっていた事も素晴らしかったのですが、何よりも、たった今聴いた事について直ぐに話し合いをする事で、強く記憶に残るという点で優れたやり方だと思いました。

■具体例たっぷり、ためになる話しもたっぷり

内容については、精神障害に的を絞り、実際に障害年金を請求する手順や注意点を、本当にあった事例を元に解説するというものでした。

障害年金の請求という業務は経験がものをいう世界ですので、こうした実際の事例を知る事ができるだけでもありがたいのですが、さらに、経験豊かな実務家がどう考え、どう動いたか、また、どこにつまづき、どう解決したかというノウハウも開示され、一つ一つの話が全部とても勉強になりました。

■障害年金の肝は日常生活にあり 〜働いていても受給チャンスはある!

やはり、障害年金の世界では、労働ができるのか、という点と、日常生活が一人で送れるのか、という点が肝です。よく勘違いされている事として 、少しでも働いて収入を得ていたら障害年金はもらえない、というものがあります。確かに法律の中にも働けない事が要件として挙がっているので、勘違いしてしまいがちです。しかし、ここでいう「働ける」というのは、一般の健康な人と全く変わらず普通に働けるという事実を指しています。職場の人や家族の支えのもと、頑張って働いている人は、その支えがなければその生活を維持する事ができないかも知れません。そうであれば、それは「働ける」とは言えず、障害年金をもらえるかもしれないのです。講義の中でも、繰り返しその事に触れられており、収入がある事、仕事をしている事は必ずしも不利ではないのだ、むしろ、そうやって自立するために頑張れるようにサポートするのが障害年金の使命で、その請求に携わる者としても、できるだけ働けるようになってくれる事を望んでいる、との事でした。

まさにその通りですし、私たち社労士も、収入がある、仕事があると聞くと、難しいのではないかと思ってしまいがちです。しかし、そこはあくまでも現実の障害の状態をしっかり確認し、主張すべきところはしっかり堂々と主張すべきなのです。働いている事は隠しておいた方が良いのかも、などという事を考える必要もなく、正々堂々働いています、その上で障害があるから年金を下さい、と主張すれば良い。後は依頼を受けた社労士が、しっかりと日常生活上の不便をしっかり聴き取って、それを年金事務所に解りやすいように記述すれば良い。そこに代理人として請け負う社労士の意義があり、腕の見せ所なのだ、と。肝に銘じておくべき考え方でした。

■障害年金請求の勘所は医者を説得すること

もう一つ印象に残ったのは、医師との接し方についてでした。

障害年金を請求するに当たって避けて通れないのが医者との折衝です。当然お医者さんはその道のプロなのですが、残念な事に障害年金については全くの素人である事が多いのです。なまじ医療のプロフェッショナルであるが故に、なかなか我々の言う事

に耳をかしてくれません。

私たちも医療に関しては素人である事は自覚していますが、その代わり医師がかけるのとはケタ違いの時間を依頼人からの聞き取りに費やします。医師も当然、医療行為を続けている間、必要な聞き取りはしているはずです。しかし、障害年金に必要な情報は医学的な事に限られないのです。日常生活でどのような不便があるのかと言う事を、事細かくできる限り全て聞き出そうとすると、沢山の患者さんを看ているお医者さんでは時間が足りません。さらに、日常的な診療の中では病気や怪我を治すという観点からの会話が交わされます。しかし、障害年金で適切な等級を獲得しようとするならば、日常生活、職業生活で、とにかく苦労している点、不都合な点を細大漏らさずリストアップする必要があります。医療行為としての聴き取りとは本質的に違う内容を聴き取らなければならないのです。本来であれば、これを医師が行えれば良いのですが、医師にそれをできるだけの時間的な余裕があることは稀でしょう。そこで、社労士が代わりに日常的な問題点の洗い出しに協力し、医師にその内容を伝え、それに基づいて診断書を作成してもらうという流れができてきます。

■医者との話し合いは粘り強さがキモ 〜訂正ありきの姿勢で臨むべし

多くの場合、お医者さんとは初対面ですので、まだ信頼関係がありません。そうした中で、こちらの伝えたい事を全て完璧に伝える事は難しいでしょう。ニュアンスが違っていたり、こちらが強調したいポイントが伝わっていないと言う事もあるかも知れません。結果、出来上がった診断書が依頼人にとって満足行く内容ではないという場合があります。

この時に、引いてはいけない。違っている部分があれば、何度でも、粘り強く訂正をしてもらわなければならない。障害年金の裁定に当たって重視されるのは当然、客観的な証拠である医師の診断書です。本人、または我々の代理人が書く申立書は補足にすぎません。影響力としては、8割から9割が診断書なのです。その最も大切な診断書の作成に妥協はあり得ない。そういう覚悟が必要なのだ、という話しを聴きました。

具体的に、お医者さんとのやりとりで苦労した話などもありました。

話を聴いていると、やはり相当の手間をかけて医師と折衝し、苦労して説得しているのが解りました。そして、お医者さんに診断書を書いてもらっても、一発OKはまずないと思っていて、加筆・訂正依頼があるのが当たり前という気持ちでいた方が良いというアドバイスもありました。

但し、話し方には細心の注意を払いましょう

お医者さんにこちら側の意志を伝える事は大変重要です。しかし、お医者さんとは喧嘩してはいけません

なぜなら、患者さんはまだそのお医者さんとのおつきあいが続くのかもしれないですから。今後の診察に悪影響を与えてしまっては何のための代理人か解らなくなってしまいます。勿論、実際に診断書を書くお医者さんと対立しては書いてくれるものも書いてくれなくなる、という実際的な理由がある事も当然です。

こちらの意を通す事は勿論の事、それを対人関係を悪化させない事を前提に説得しなければならないと言う事です。とても難しい仕事なのだと思いますが、直接人のためになる事ができるという意味では、大変なやりがいのある仕事なのだと思います。実務能力が高い方であればご自身単独で請求可能な障害年金を、わざわざお金を払って代理人を使い請求をすると言う事がある程度一般化しています。それは、単に面倒を省くという意味だけではなく、専門家に任せる事によって、より意に沿った結果を導きやすいという事でもあります。

医者との折衝では、決して引かない、しかし、事後の患者との関係に最大限配慮しなければならない。こうした事当たり前の事ではありますが、障害年金請求という事務を仕事とする社労士として、忘れてはならない基本原則なのだと、改めて胸に刻み込みました。

■良いセミナーとはこの事だ!

この日のセミナーは、午後4時まででしたが、質問者が長蛇を作っていました。講義の合間に交わされるディスカッションによって、疑問点が掘り起こされたのかも知れません。私も休憩時間などを使って質問し、名刺の交換もさせて頂きました。

とても参考になるセミナーで、実務上の疑問点の解決などもありましたが、何よりも仕事に対するモチベーションを強烈に刺激してくれました。もう、何と言うか、セミナーが終わったあとは、「やったるでぇ」という気合のこもった精神状態になった事を覚えています。

良いセミナーで得られるのは知識だけではないのだと思います。横の人脈も得られます。そして何より「やる気」をもらえます。この日のセミナーは、正に「良いセミナー」でした。

さて、次回は2日目、日曜日のセミナーの内容と総括を書こうと思っています。お楽しみに。

障害年金セミナー受講記 〜東上編〜

2011-09-12

土日を利用して、東京へ行ってきました。

 

障害年金の請求に関するセミナーがあったのです。土曜日と日曜日にまたがるので、宿泊が必須。となると、研修費用に加え、旅費と宿泊費も必要となり、出費もバカになりません。

その研修に、それだけの費用をかけるほど価値があると分かっていれば良いのですが、こればかりは行ってみて始めて当たり外れが分かるもの。ちょっとためらいましたが、障害年金のセミナーそのものの少なさを考えると、ちょっと冒険してでも受講してみようと決めました。

そうと決まると、久しぶりの東京行きですのでなかなか楽しみになってきます。あくまでセミナーのために行くので、それほど自由になる時間がある訳ではないのですが、空いた時間に何をしようか、などと考えるのは楽しいものです。

ちょっとした旅行気分を味わいながら、準備に勤しみます。

 

実は一番楽しみにしていたのが、新幹線だったりします。

いい歳をして電車オタクもあるまいよ、とも思うのですが、ここ数年、名古屋駅の周辺をうろつく機会が増え、その時に見上げる新幹線の格好良さに目覚めてしまったのです。今の新幹線の顔は、カモノハシみたいな口ばしがあって、一見格好悪いように思えるのですが、間近でみるとなかなかの迫力です。むしろその口ばしが格好良く見えてくる不思議さ。何より、その全体の重量感がたまらないと思うのです。

あんな巨大な鉄の塊が、しかもあんな長い様で、究極にスピードを出して疾走する様に痺れてしまいます。

 

そんな訳で、中年のおっさんがワクワクしながら新幹線ホームに立っていました。

初日で、体力的にも余裕があった事もあり、嬉しくてiPhoneでビデオを撮ってしまいました。

かくして東京に足を踏み入れました。品川です。

品川と言うと、SONYのビルと心中くらいしか思いつかない田舎者でして、相も変わらずの満員電車にウンザリしながら目的地を目指します。

そんな田舎者ですから、新幹線を降りてから現地に到着するまでの時間の見積もりが甘く、目的地到着はセミナー開始の5分前。慌てて講義室にはいると既に満員でかなりの熱気です。

空席がほとんど見当たらず、最後列の端っこの席をようやく見つけ、何とか陣取りました。

さて、いよいよお待ちかねの講義が始まりますが、今日はここまで。

次回、驚愕のセミナーについて語ります。ハッキリ言いますが、凄い良いセミナーでしたよ!さすが東京、といった感じです。次回をお楽しみに!

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