障害年金の支給額(年金額)は、初診日に加入していた年金によって金額が異なります。
○障害基礎年金
・障害基礎年金の金額
初診日に国民年金に加入していた場合に支給される年金です。
- 1級(年額) 779,300円×1.25=974,125円(+子の加算あり)
- 2級(年額) 779,300円(+子の加算あり)
・子の加算額
18歳年度末(高校卒業する年齢)までの子供か、障害等級1級又は2級に相当する場合は20歳未満の子供がいる場合は、下記のような子の加算がつきます。
- 1人目・2人目の子(年額) (1人につき)224,300円
- 3人目以降の子(年額) (1人につき)74,800円
※子供が一定以上の収入がある場合など、加算されない場合があります。
○障害厚生年金
・障害厚生年金の金額
初診日に厚生年金に加入していた場合に支給される年金です。
- 1級(年額) 障害基礎年金(974,125円+子の加算あり)+報酬比例額×1.25+配偶者加給年金
- 2級(年額) 障害基礎年金(779,300円+子の加算あり)+報酬比例額+配偶者加給年金
- 3級(年額) 報酬比例額 障害手当金(一時金) 報酬比例額の2年分
・報酬比例額
厚生年金の報酬比例額は、これまで加入してきた保険料(標準報酬月額)や加入期間など人によって支給される金額が変わってきます。
給与が高く、会社勤めが長いと支給額が上がります。又、若くして障害の状態になってしまうと支給額が少なすぎて意味がなくなってしまうので、加入期間は最低300ヶ月(25年分)あったものとして計算されます。又、3級と障害手当金については、支給総額について、最低保障額が設定されていています。
3級(年額) 584,500円
障害手当金(一時金) 1,169,000円
・具体的な計算式
障害厚生年金の報酬比例額の具体的な計算式です。
平成15年3月以前の加入期間と平成15年4月以降で計算式が異なります。
平成15年3月以前 平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数
平成15年4月以降 平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数
これらの数値は、個人で把握する事が難しいものですが、年金事務所などで加入歴などを確認する事ができます。
・配偶者の加算
障害等級が1級又は2級に該当する場合で、生計維持関係にある配偶者がいる時に加算がつきます。
配偶者加給年金(年額) 224,300円
※配偶者に一定の年収がある場合など、支給されない場合があります。
○障害厚生年金の受給額の例
・うつ病で障害厚生年金2級の例
【症状】
会社でのストレスで欠勤が続き、休職の後、退職。
外出ができなくなり、友人関係もなくなっていった。外に出られないので日常生活のほとんどを同居の両親に頼っていた。
【結果】
障害厚生年金2級認定
年額135万円
・うつ病で障害厚生年金3級の例
【症状】
会社で自分がリーダーになるなど体制変更があり、また人間関係も不調となり、無気力感、倦怠感が強くなった。会社を退職後も、不眠、食欲不振やめまい、吐き気などを伴っていた。人の目が怖く、外出できなくなっていた。
【結果】
障害厚生年金2級で過去2年さかのぼって支給
初回(2年分)、約280万円
年額140万円