うつ病・気分変調症の家族がいる場合の対応

うつ病・気分変調症の家族がいる場合の対応大切な家族がうつ病やそううつ病などの病気にかかってしまった場合、どういう対応をとっていったら解らない事があるかと思います。うつ病など気分変調症と言われる病気は本人以外はどう苦しんでいるのか解らず、なかなか共感する事ができない病気なので、思うように寄り添っていくことができないという話をよく聞きます。

私自身も、そううつ病を患った事があり、自分自身も苦しみましたし、家族からも助けられました。そうした経験に基づいて、家族がうつ病やそううつ病にかかってしまったらどうすれば良いのかについて考えていきたいと思います。

家族としてはどのような対応をとっていけば良いのでしょうか。

まず、なによりも病気について理解をする事だと思います。

病気のことを理解していないと、「本人の気の持ちよう」というような誤った情報に基づいた対応をとってしまう危険性があります。「気の持ちよう」という事は、裏返せば、本人の頑張りが足らない、という意味です。これでは、ただでさえ病気で自分を責めがちな人をさらに追い詰めてしまいます。まずは、「病気」である、という認識を持ちましょう。

以前は、「こころの風邪」というような言い方がされてきましたが、私はこの言い方は誤解を招くので良くないと思っています。「こころ」という言葉からは、気の持ちようでなんとかなる、といった間違った連想をしてしまいます。うつ病などの気分変調症というのは、病名とは裏腹に、本人の「気分」の問題などではないのです。それは、根本的には脳のホルモンバランスや器質的な変化などが原因だと考えられています。脳のバランスが崩れてしまう病気という事です。

例えば、水道の蛇口をひねっても水が出なくなってしまったという場合、その原因は、もしかしたら水道管が詰まっている事かも知れません。水道管が詰まっているのに一生懸命蛇口をひねって水を出そうとしてもどうにもなりません。

水がでない、という「状態」は、「こころ」という状態にあたり、水道管が詰まっているという事がうつ病という機能障害にあたるのです。ご家族の対応として、どうしても蛇口をひねる事に一生懸命になりがちです。それは、うつ病の患者を一生懸命「励ます」という行為にあたります。励まされるという事は、まだ頑張りが足らないというサインになってしまい、本人を責める事なりますからまずい対応です。

水道管が詰まっているなら、専門の業者に修理を依頼するのと同じように、まずはメンタルクリニックなどの医療の専門機関で治療する事が最優先です。

その上で、家族としてしっかり見守っている、バックアップはしてあげるという事が大切です。ストレスになりそうな事柄から守ってあげるという事もよいかも知れません。ただし、気分転換に、と旅行などに連れ出すのは逆効果です。ストレスというのは、日常と違う事をした時に感じるものです。一般には、いつもと違う「嫌な事」があった時にだけ感じると思われていますが、実は、「いつもと違う」ことなら良い事でもストレスに感じてしまうのです。いつも通りな環境、対応をする事も大事かも知れません。

又、本人は、自分の置かれた状況について、情けない、不甲斐ないと思っている事もあります。その原因の一つが経済的な問題と密接に関わっています。病気のせいで働けなくなってしまう事はよくある事です。世の中、お金が全てではない事は言うまでもありませんが、しかし、いざ自分自身の収入がなくなってしまうと、かなりこたえます。自分の存在意義が失われたような喪失感があります。自分の名義でお金が入ってくるかどうかは自尊心に大きく関わってきます。経済的な問題だけでなく、精神的な問題でもあるのです。こういった問題を解決する事は容易ではありませんが、その一つの助けとなるものに障害年金というものがあります。精神疾患も障害年金の対象となっているのです。十分とは言えない金額かも知れませんが、少なくとも一定の収入が確保できるという事はとても心強いものです。

又、障害者手帳を取得する事で、税金の節約もできます。病気そのものを治す事はできないかも知れませんが、一番の懸案である経済的な問題をサポートする事は不安を解消してあげることにもつながります。病気と闘っている本人は、そうした情報にまで手が届かない事もあります。又、気分変調症の患者は、自分から行動をする事自体が苦手です。障害年金の事は知っているけれど、動く事ができず、ただ時間だけが過ぎてしまうという事もあります。その時、家族がいればその背中を押してあげる事もできますし、代わりにいろいろな手続きを手伝う事もできます。

家族としてできることはないか、と考えた時、そうした経済的な問題を緩和する事も大切な事だと思います。

当事務所では、障害年金についてサポートをしています。初回の相談も無料で承っております。まずは障害年金について知りたいといった事からご相談を受けております。お気軽にお問い合わせ下さい。

 

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