うつ病の障害年金|「初診日」を知らないと大損する3つの理由【当事者社労士が解説】

「障害年金を考えているけど、結局なにから始めればいいの?」
「市役所?年金事務所?初診日?…言葉が多すぎて止まった」

ここで一度、頭を整理します。
障害年金の手続きは、最初の一歩さえ間違えなければ、あとは“順番”で進みます。

その最初の一歩が、初診日です。

初診日というのは、単に「初めて病院に行った日」…と思いがちですが、実務ではここに落とし穴があります。
初診日の扱いを間違えると、もらえる年金の種類・金額・そもそも要件を満たすかまで変わってしまうことがあるからです。

このページでは、まず「初診日がなぜ重要か」を3つに絞って解説し、最後に「最初にやること(メモの作り方)」まで整理します。

実際の手続きは、初診日の加入年金で窓口が分かれ、予約・持ち物・段取りが必要になります。
次は、入口ナビで「どこに相談し、どう進めるか」を確認してください。


初診日とは?(まず定義だけ)

障害年金でいう初診日は、ざっくり言うと

「その障害の原因となった傷病で、初めて医師の診療を受けた日」

です。
“今通っている病院の初診日”ではなく、一番最初の受診が基準になります。

たとえばこんなケースが起こります。

  • 心療内科に通う前に、内科で「不眠・動悸」で受診していた
  • 会社の健康診断後に、別の病院に最初に行っていた
  • A病院→B病院→C病院と転院していて、どこが起点か曖昧

この“起点”が初診日です。

初診日が分からない時の探し方はこちら

初診日を知らないと損する3つの理由

初診日は「ただの日付」ではありません。
障害年金の世界では、この日が“分岐点”になります。


理由1:もらえる年金の種類と金額が変わる

障害年金は、初診日の時点で どの年金に加入していたかで、制度が分かれます。

  • 初診日に厚生年金(第2号) → 障害厚生年金の対象になり得る
  • 初診日に国民年金(第1号) → 障害基礎年金の対象が中心
  • 初診日に第3号(扶養) → 多くは障害基礎年金の対象が中心
  • 共済加入 → 共済組合側の手続き

ここがズレると、
「窓口も違う」「必要書類も違う」「結果として受給額の設計も変わる」
ということが起こります。

初診日の加入年金で窓口が分かれます

春日井市→〔春日井市版〕 / 名古屋市→〔名古屋市版〕


理由2:保険料の納付要件をチェックする“基準日”になる

障害年金は「保険」なので、保険料の条件(納付要件)があります。
この条件をチェックする基準日が、初診日です。

よくある勘違いが、

「最近ちゃんと払ってるから大丈夫」
「今から未納を払えばいけるはず」

「払ってなかった時期があるからもうダメかも」

というものですが、納付要件は基本的に 初診日を基準に判定されます。
つまり、初診日がいつかで「判定結果」が変わることがあります。

納付要件は大きく2ルート(どちらか満たせばOK)です。

  • 【原則】加入期間のうち 3分の2以上 が納付(または免除)
  • 【特例】初診日の前々月までの 直近1年に未納がない

この判定をするためにも、初診日が必要になります。

納付が不安な人へ:社会的治ゆで区切れる場合

または

→〔窓口相談〕の順で整理するのが早いです。


理由3:手続き全体の「スタートライン」が決まる

障害年金は原則として、
初診日から1年6か月後(障害認定日) を基準に請求の流れが組まれます。

初診日が分からないと、そもそも

  • いつの診断書(どの時点)を意識すべきか
  • どの制度(基礎/厚生)で進めるか
  • 書類の整合性(時系列)をどう設計するか

が決まりません。

逆に言えば、初診日が見えると、やることが一気に“順番化”します。

申立書・診断書まで作り込む

初診日が分からない・転院が多い・昔すぎる人へ
〔初診日が分からない〕
※「受診状況等証明書の読み方(経過欄チェック)」まで解説しています。


最初にやること:初診日メモ(ここだけでOK)

「正確な日付」まで思い出せなくても大丈夫です。
まずは窓口で話が進むレベルの“ざっくり”でOK。

スマホのメモに、これだけ書いてください。

初診日メモ(テンプレ)

  • いちばん最初に受診した医療機関名:____
  • 時期(○年○月ごろ/季節でもOK):____
  • その頃の働き方:会社員/扶養/自営/無職/学生
  • 転院の順番(分かる範囲で):
    1)____(__年__月ごろ)
    2)____(__年__月ごろ)
    3)____(__年__月ごろ)

このメモがあるだけで、「窓口で一般論だけ聞いて終わる」確率が下がります。


よくある落とし穴(ここだけ注意)

  • 「今の病院の初診日=初診日」だと思い込む
  • 受診状況等証明書で 初診日欄だけ見て安心する
    経過欄に“他院受診歴”が書かれていることがある

この落とし穴を回避する具体策は、別記事で詳しく説明しています。

〔初診日が分からない〕(探し方手順+証明書の経過欄チェック)


あなたの状況に合わせて、次はここへ進むのが最短です。


まとめ

初診日は、
1)もらえる制度(基礎/厚生)
2)納付要件の判定
3)手続き全体のスタートライン
を決める“分岐点”です。

まずは完璧を目指さず、初診日メモを作る。
そして、必要なら「受診状況等証明書で遡る」手順へ進む。
この順番が、一番手戻りが少なくなります。

「まずは話を整理したい」という段階でも大丈夫です。状況に合わせて、何から始めるのが最短か一緒に整理します。

 

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