ふと気づいたら・・・
MacBookAirを買いました。ほとんど衝動買いです。
いや、前から欲しい欲しいとは思っていたし、そのうち買うつもりではあったのです。しかし、このタイミングとは思っていなかったと言うか、アップルストアの店員が巧妙すぎるのです。
AppleStore、その巧妙な手口
iPhoneのホームボタンの調子が悪くなったので、とAppleStoreに足を踏み込んだのが運の尽き。
せっかくアップルストアまで来たのだから、とMacBook売り場などをうろついたのです。そしたら、店員さんがにっこり笑いながら近づいてきました。
マックいかがですか?と。
そして、続けて言いました。
「お似合いですよ!」
我が耳を疑いました。
コンピューターショップの口説き文句として「お似合い」という言葉があるとは思いもしなかったのです。そんな台詞はユニクロでしか聞いた事がありません。
お似合いですよの一言は衝撃的でした。
この一言でグッとMacを買う気になってしまったのです。
それから毎日のように、Macが欲しい、Macが欲しいと夜通しうなされる事に・・・はなっていません。元から欲しかったので。
しかし、それがきっかけとなり、その一週間後、Mac謹製の大きめな袋を抱えて帰る事になったのです。
斬新な「お似合い」商法
パソコン売り場をウロウロとうろつくのが大好きで、かれこれ十数年間、何度も店員に声をかけられ続けていましたが、当該コンピューターが自分に似合っているかどうかという説明を聞いた事がありません。
CPUが何だ、メモリーは何だ。重いです、軽いです、薄いですと言った話は何度も聞きました。
便利です、使い勝手がいいですという話もあります。
良いデザインでしょ、と言われる事もたまにはあります。
しかしながら、それを持つ事が私にとって似つかわしいかどうかという議論はかつて聞いた事もありませんし、また、そのような事を自分自身で考えた事もなかったのです。
ライフスタイルを変えるという事の意味
Macとか使うとライフスタイルまで変えますよ、とかよく聞く台詞です。
しかし、それはあくまでコンピュータを使う場面を前提に、その周囲の話だと思っておりました。しかし、アップルストアの店員の言う事は全く違う切り口だったのです。
それを持っていると「あなたが」カッコイイですよ、と。
なんとも人の心をくすぐる言葉で攻めてくるものです。
パソコンを使っている場面、それ以外の局面すら変えてしまう力がある。それこそがAppleの言っている「ライフスタイルを変える」という事なのではないでしょうか。
なかなか言えない「お似合い」という台詞
まあ、実際のところ、スタバとかオシャレなcaféとかで得意顔でMacを使っているのを見ると、「自分に酔ってるんじゃね?疑惑」が浮上してくるように、Mac使ってる自分カッコイイ的な感じはあるでしょう。
しかし、そういう感覚を肯定し、臆面もなく、そういうのが似合ってますよ、と言っている訳ですから恐れ入ります。
なんつうか、そう言われて悪い気はしないのです。自分が本当にMac使ってカッコイイかどうかはもはやどうでも良い事なのです。私のハートはその言葉に鷲づかみにされてしまったのです。
恐懼すべきは、自社の商品を客に勧めるに当たって「お似合いですよ」と言わしめたApple社の恐ろしさなのであります。
ブランド その巨大なる破壊力
かつてのライバル、ソニーですらお似合いですよと勧めたりはしなかった事でしょう。
ぶっちゃけた話、例えばDellのノートパソコンを持っている事がカッコイイですよ、と言われても、全くグッとくるものはありません。むしろちょっと皮肉めいた意味まで感じてしまいかねません。
断っておきますが、Dellのパソコンをdisってる訳ではないですよ。むしろコストパフォーマンスに優れたよいパソコンです。メインのデスクトップはDellですし。
ただ、Dellを使っているあなたがカッコイイと言われても嬉しくない、というだけの事です。
この商品持ってるとカッコイイですよ、ステータスですよと言い切ってしまい、それがなるほどと説得力を持っているこのブランド力。
翻って、私自身の提供しているサービス、例えば就業規則を説明している局面で、「この就業規則、お似合いですよ」と言ったらどうなるかを考えればその恐るべき破壊力がご理解いただけると思います。
なるほどこれがブランドというものか、と恐れ入った次第なのであります。
と言う訳で、これがMacからの初投稿です。ご祝儀的にMac礼賛記事を上げてみました。